聖日礼拝メモ 7月27日
聖書 ヨハネの福音書14章25−31節
ヨハネの福音書14章は、最後の晩餐の席で語られた説話が記されているところです。それは14章から16章までの、長い説話ですが、その中に、助け主、真理の御霊と語られている箇所がたくさんあります。それは、「あなたがたと一緒にいる間に話しました」と言われているように、主イエスは天に帰ってしまうから、残される弟子たちのために、ぜひとも語っておかなければならない主題だったのです。ただ、今日は、この26節だけにしぼって、お話しします。
この節には、聖霊の二つのお働きが記されています。それは、すべてのことを教えてくださることと、思い起こさせてくださる働きです。
コリント人への手紙には、「神のことは、神の霊のほかにはだれも知りません」とあります(Ⅰコリント2:11)。私たちが神様のことを知りたいと思ったら、聖霊の助けをいただかなければ知ることはできません。
イエス様はおよそ三年半しか弟子たちと一緒にいられませんでした。ですから、神の国についてや、神様のことを教えるにはとても短い時間しかなかったのです。天に帰る日が近づいている中、弟子たちに教える方として聖霊が遣わされるのです。
聖霊はどのように教えてくださるでしょうか。まず、聖書のお言葉を通して教えてくださいます。聖書は聖霊が書かせた文書ですから、正しい理解は聖霊の助けを必要とします。主のみ救いをいただいた人に、聖霊は、みことばを通して語ってくださるのです。
次に、聖霊は、私たちに普通のことばで語り、教えてくださいます。ホテルの火災の時に、ドアの方に向かおうとした人に、聖霊は窓の方に行きなさいと語りかけ、窓から脱出できたということがありました。パウロも、伝道していたときに、聖霊に禁じられたり、教えられて、進んでいきました。特に、「あなたは、エルサレムでわたしのことを証ししたように、ローマでも証しをしなければならない」と教えられ(使徒23:11)、その実現のために、何年もかかっても、その教えを捨てませんでした。
また、摂理をとおして教えてくださるのです。
さて、二番目の、思い起こさせてくださる働きについて、考えましょう。
旧約聖書では、人々が主の恵みのみわざを忘れたことが記されています。たとえば、出エジプトの出来事は大きな出来事でしたから、それによって救い出された恵みを忘れることは、大きな過ちです。しかし、それが人間の弱さでもあります。ですから、忘れたことを思い起こさせる働きは、人間を助けるものです。
イエス様は、聖餐式で、「わたしを覚えて、これを行いなさい」と教えました。それは、十字架の苦しみと死を覚えていなさいという意味であり、それによって与えられた恵みを思い起こしなさいということです。そのために聖霊が与えられています。イエス様の死を思い起こさなければ、いのちを失います。イエス様の死を思い出さなければ、罪を赦されたことを忘れます。イエス様の死を思い起こさなければ、イエス様の再臨を忘れます。
イエス様のお話を思い起こさなかったならば、福音書は生まれなかったでしょう。聖霊さまのお働きに感謝し、記憶の宝庫である聖霊さまにお頼りしていきましょう。
みこころを知るには、まず、すべてを委ねることです。心にある様々な思いを一度捨てて、心をからにしましょう。そして、示されることには従う決心をしましょう。導きに、み心に、信頼して進みましょう。