聖日礼拝メモ 6月29日

聖書 ダニエル書4章4−18節

 ダニエルは、ユダの地からバビロンに捕囚となって連れて行かれた人です。紀元前605年の捕囚の時です。しかし、政治家としても預言者としても秀でた人でした。

 先週のヨセフと似ているところがあります。専制君主と言えるような人たちに仕えたこと、そして、二人とも「夢」を解いた点です。

 1章では、バビロンで最初の戦いがあったことが書かれています。それは、食事の問題でした。世話役の配慮をもらって、クリアーできました。背後の祈りが功を奏したのでした。ダニエルには、三人の友人がいて、ともに助け合っていたのです。

 2章には、ネブカドネツァル王がみた夢を解く話しが出てきます。バビロンの知者たちに解けなかった夢を、友人たちと祈って、みごとに説き明かしたのでした。その結果、ネブカドネツァル王が「あなたがこの秘密を明らかにすることができたからには、あなたがたの神こそ、神々の中の神、王たちの主、また秘密を明らかにする方に違いない」と言ったのです。

 3章では、王が立てた大きな金の像を拝まなかった、三人の友人たちが燃える炉の中に落とされる事件が記されています。その炉の中に四人目の人がいるのを見た王は、「第四の者の姿は神々の子のようだ」と驚嘆し、三人を炉から出て来させます。彼らに火の力は一つも及んでいなかったのです。まさに驚くべきことです。王は、彼らを「いと高き神のしもべ」と呼んでいます。また、「神々の子」と言った方を、後で「御使い」と言っています。結論から言いますと、この第四の人は、主イエス様が受肉する前に現れたものと考えられます。

 4章が今朝の箇所です。ここでは、ネブカドネツァルの経験が報告され、その中にダニエルが登場します。この章も、王の夢が発端です。その夢は大きな木の夢でした。それが倒されて、七つの時の後で、再生するのですが、それが人間のこと、ネブカドネツァル王のことを指しているのを、ダニエルが示しました。そして、その夢が実際に起こる出来事になるのです。王は七つの時、気がふれたようになって過ごし、その期間が終わって、正気になって、神をほめたたえるのです。彼のことばは、こうです。「私はいと高き方をほめたたえ、永遠に生きる方を賛美し、ほめたたえる」(4:34)。

 ダニエル書は12章まで続きますが、7章以下には幻がいくつか記されています。その中で、ちょっと触れておきたいことがあります。

 7章13節に、「人の子のような方」が「年を経た方」のもとに導かれる場面があります。この「人の子のような方」とは主イエス様のこと、「年を経た方」とは父なる神様のことです。福音書でイエス様が、ご自身を「人の子」と呼んで話していますが、その根拠はここにあるのです。いかにイエス様がすばらしい方であるかが分かります。

 また、9章では、70週の預言が記されています。救い主が現れる時や、死ぬとき、再臨の時など、預言されています。

 ダニエルは聖霊に満たされた噐でした。ネブカドネツァル王に真の神を紹介することができました。そして、救い主イエス・キリストの御姿が何度も現れました。これは、聖霊のみわざが主イエスを示すことと関係があるのです。

 ダニエルは祈りの人でもありました。9章の祈りを見ると、自分のことではないのに、民族のために、悔い改めています。愛の祈りです。私たちも聖霊の恵みを祈り求めましょう。

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