礼拝メモ 5月29日

聖書 ヨハネの福音書1章29節-34節

 主イエスの生涯と聖霊との関わりを考えていきましょう。今朝はルカの福音書からスタートします。なぜなら、イエス様の誕生にまつわる物語りが記されているからです。

 ルカの福音書1章35節を見ます。御使いガブリエルの言葉です。「聖霊があなたに臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれます。」イエス様のからだは、聖霊によって新しく造られたものなのです。創世記の1章や詩篇104篇にあったように、天地創造のみわざに働いていた聖霊が、マリアの胎の中に成長してゆくおからだを造られたのです。それゆえ、罪のない方として生まれたのです。これはイエス様のユニークさです。

 次は、ルカの福音書3章22節です。「聖霊が鳩のような形をして、イエスの上に降って来られた。すると天から声がした。『あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。』」これは、バプテスマのヨハネから水のバプテスマを受けた時のことです。祈るイエス様の上に聖霊が降ったのです。このバプテスマは罪の悔い改めのバプテスマでした。罪のないイエス様が、天の御父から与えられた使命を果たすために、まず、人類の一員として、罪を背負うための一歩を踏み出したのです。

 そのバプテスマの後、イエス様は荒野に導かれていきます。そして悪魔の試みにあいます。ルカの福音書4章1節と2節前半。「さて、イエスは聖霊に満ちてヨルダンから帰られた。そして御霊によって荒野に導かれ、四十日間、悪魔の試みを受けられた。」イエス様の使命を妨げようとする悪魔との争いがここに記されています。もし、ここでイエス様が敗北したら、使命は果たせなくなるのですが、感謝なことにイエス様は勝利しました。

 その結果、イエス様は「聖霊の力を帯びて」ご奉仕をしていきます(ルカ4:14)。あのイエス様の教えも、様々な奇跡も、聖霊の働きを抜きになされたのではないのです。そして、そのことは預言されていたことでした。このルカの福音書に引用されているイザヤ書に言葉は、救い主の預言です。イエス様は、「主の霊」に満たされてご奉仕したのです。イエス様が救い主であることは、これによって証しされたのです。

 次にルカが記したイエス様の姿には、特別なものを感じます。それは、「ちょうどそのとき、イエスは聖霊によって喜びにあふれて言われた。『天地の主であられる父よ。あなたをほめたたえます。あなたはこれらのことを知恵ある者や賢い者には隠して,幼子たちに現してくださいました。父よ、これはみこころにかなったことでした。』」(ルカ10:21)。イエス様が喜んでいる姿は、ほとんど記録されていません。それも聖霊によって喜ぶ姿は、ここだけです。イエス様は、弟子たちがみことばを受けたことを喜んでいるのです。

 最後に、ヨハネの福音書に戻ります。この箇所はイエス様がヨルダン川で水のバプテスマを受けた時のことです。ヨハネが言った言葉は、重要です。バプテスマを受けた時に聖霊が降り、それを見たヨハネが証ししているのです。このイエス様こそ聖霊を注がれた方、そして、後に聖霊でバプテスマを施す方と言われています。バプテスマは一生に一度の出来事です。それは、聖霊に満ちた歩みを始める時です。

 イエス様が聖霊によって生きたように、私たちも聖霊を受けることで新しくされ、神の恵みに生きることができます。そして、聖霊のバプテスマによって聖霊に満たされた生涯を歩み始めることができるのです。何と幸いなことでしょう。

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