礼拝メモ 10月24日

聖書 ネヘミヤ書1章1節-10節

 10月21日は私たちの教団、イムマヌエル綜合伝道団の創立記念日です。今朝は、創設時のことなどを学びます。

 太平洋戦争が始まり、翌年の6月26日に多くの伝道者が逮捕されました。その中に蔦田二雄先生もいました。逮捕の理由は治安維持法違反(キリストが再臨したら、天皇もさばかれるのか?などの疑義)でした。しかし、それを立件するのは易しいことではなかったようです。牢屋の中で生活をするのは、大変でしたが、蔦田先生は祈り深く、神のしもべとしての姿勢を崩しませんでした。看守から先生と呼ばれ、子どもの名付け親になってほしいと言われたこともありました。

 そんな中で蔦田先生の心には、再び自由になったなら、福音を伝え、教会を建てたい、そのために聖書を神の言葉と信じ、聖い神の性質をいただき、全世界に福音を持って行く教会を建てたいと願ったのでした。このことから、神学院の名前に、聖宣神学院とつけたのです。

 釈放されてすぐには伝道はできませんでしたが、青山学院の先生をしました。ある日、原爆の恐ろしい被害の中から生還した双子の姉妹(長谷川元子姉、正子姉)が岡山にいることを知って、訪ねて行きます。いのちを長らえたから、後は福音のために費やしたいと願う双子の姉妹の信仰に共鳴し、10月21日の夜、ともに祈ったのでした。この日がインマヌエル綜合伝道団の創立記念日となったのです。その後、上京し、伝道を開始しました。

 ネヘミヤは、エルサレムの焼け跡を見てきたハナニの報告を聞いて、祈りました。その祈りの結果、エルサレムの城壁の修復が完成したのです。中には、娘たちも参加した熱心な家族もあり、一カ所だけでなく二カ所も修復の労を取った人もありました(3:12、3:4と3:21、また3:30)。52日で完成したと書かれています(6:15)。

 蔦田先生も、長谷川姉妹の他に参加する方があり、だんだんと大きな教団になってきたのです。祈りに始まった教団の形成でした。

 使徒の働き9章には、サウロ、後のパウロの回心の記事が記されています。主はアナニヤという信徒に、サウロのもとに行かせ、洗礼を授けさせます。その時の主の言葉の中に、「彼は祈っています」とあります(使徒9:11)。宣教者であり、いくつもの手紙を残したパウロの働きは、この祈りから始まったのです。ウエスレーは、その「キリスト者の完全」の中に、こう記しています。「神は祈りに対する答えとしてでなければ、何事もなしたまわない。」祈りが事を始めるのです。

 今、私たちの教会の課題は、何でしょうか。まず、この高知の町の多くの人たちの中から救われる人、主の恵みにより新しいいのちをいただく人が起こされることです。30万人以上の高知市、60万人以上の高知県の人々、その中にイエス様の救いを喜んでいる人はほんの一握りです。主はすべての人が悔い改めて真理を知ることを願っています。そのために祈らなければなりません。

 もう一つは、働き人を主に求めることです。救いの信仰に立ち、主の宣教の畑に出て行く人が起こされなければなりません。また、クリスチャンがみんな主の働き人として生きることです。いずれにしても、働き人が起こされるように祈ることは、主のみこころです(マタイ9:37−38)。全国から、また高知からも救われる人が起こされ、主の働きに献身する方々が起こされるように、祈りましょう。

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