聖書 ルカの福音書21章20節〜36節
タイトル 「イエスと再臨」

 イエス様の教えの中でも重要な教えに再臨の教えがあります。使徒信条にも、「かしこより来たりて、生ける者と死にたる者とを審きたまわん」とあります。
 エルサレムの神殿は、ヘロデ王の努力で、たいへん美しい物になっていました。それに感嘆した声を聞いて、イエス様がこの神殿の「どの石も崩されずに、ほかの石の上に残ることのない日が、やって来ます」と言われました。弟子たちは、そんなことがいつ起こるのかと、イエス様に質問します。それに答えて、イエス様は、エルサレムの滅亡と世の終わりのしるしについて話したのです。
 紀元70年には、ローマ軍によってエルサレムは壊滅し、ある人は、100万人以上の人が殺され、10万人以上の人が捕虜になったと言われます。ほかのユダヤ人はユダヤを離れて散っていきました。その時、イエス様のおっしゃったように神殿も破壊されたのです。
 エルサレムは、異邦人の支配下に置かれ、何年もたちました。今もまだ、エルサレムを完全にユダヤ人が支配していません。しかし、この期間、福音は異邦人に伝えられて来ました。「御国のこの福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての民族に証しされ、それから終わりが来ます」とも伝えられています(マタイ24:14)。私たち日本人にも、150年ほど前から福音が伝えられて来たのです。
 しかし、このような時代も終わりが近づいています。25節には、天変地異が起こると言われています。そして、27節には「そのとき人々は、人の子が雲のうちに、偉大な力と栄光とともに来るのを見るのです」とあります。イエス様に、「主権と栄誉と国が与えられ、諸民族、諸国民、諸言語の者たち」が仕えることになるのです(ダニエル7:13-14を参照)。
 天変地異は、しるしにすぎませんが、それを恐れるのでなく、主イエス様の贖いの完成が近いことを覚えて、期待と希望をもって待ち望む者となりましょう。
 主イエス様の再臨を待ち望む時、「放蕩や深酒や生活の思い煩い」(34節)で心が押しつぶされないように、聖書や教会に親しみ、賛美して過ごしましょう。
 イエス様の再臨は、「全地の面に住むすべての人に」臨むのです。情報の伝達手段が発達した現代、イエス様の再臨があれば、すぐに全世界に伝えられます。その時になって救いを求めるのでなく、今こそ救いを求める時です。福音を伝える大切さを思います。一人でも多くの人がイエス様の救いにあずかれるように、お祈りしてゆきましょう。
 イエス様は「目を覚まして祈っていなさい」と言われました。イエス様の再臨を信じ、世の中のしるしに気をつけながら、つまり、イエス様の再臨を意識して生活することが大事です。イエス様にお会いできるように、また、試練で信仰がなくならないように祈ってゆきましょう。さらに、イエス様の愛をいただき、福音を伝えていきましょう。

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